報道関係宛声明文

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 令和2年12月16日

 相模運輸倉庫株式会社

 代表取締役社長 鈴木 稔


2018年12月、横須賀市から突然の「新規フェリー就航計画」が

発表され、提訴した今日まで次の3点の問題が明確になりました。

<3点の重要問題>

1.経済効果の検証

2.周辺住民への影響調査

3.既存事業者(港運協会)とフェリー会社との十分な協議


1、経済効果の検証

 横須賀市長は「フェリー就航で物流だけでなく人の往来も生まれ、はかり知れない経済効果が生じるかもしれない」と期待を示していると拝聴していますが、漠然とした期待だけで重大な政策変更の決定がされていいはずがないと考えます。

 フェリー就航に伴う港湾施設の使用料やターミナルに課ける固定資産税など、市への歳入効果、また、フェリーに納める食材や客室のリネン等による“雇用創出”乗船客による消費(宿泊、観光、飲食、購買)、トラックドライバー等による消費(飲食、購買)等の経済効果が期待できると繰り返し説明をしていますが、これまで“シンクタンク”等による予測調査などは実施せず、何ら具体的なデータを示していません。

 また、フェリーによって、宅配貨物を首都圏から九州へ、農産品を九州から首都圏へ運ぶとしていますが、やはりこれまで具体的な需要予測が示されたことは一切ありません。


2、周辺住民への影響調査

 12月2日に開催された市議会において、副市長は「地域への説明が不十分だった」と謝罪し、新港ふ頭の周辺道路での渋滞予測や騒音調査など環境被害の検証をやり直すことを表明しました。

 横須賀市はこの場で「フェリー事業者の具体的な計画が未定で、港運事業者との調整が整っていなかったことから地域への周知ができなかった」とも釈明していますが、そもそ“新港ふ頭での就航ありき”で具体的な計画を詰めないままにフェリー就航事業を進めたことが、“地域住民を置き去り”にしてしまった背景があります。

 また、形式的ながらも横須賀市が最初に住民説明会を呼びかけたのは2020年2月です。東京九州フェリーが国土交通省に「フェリー航路新設」を申請してから2ケ月が過ぎた後でした。

 ここにも横須賀市の「フェリーありき」の乱暴な姿勢は現れています。


3、既存事業者(港運協会)とフェリー会社との十分な協議

 12月2日の市議会において「新港地区での共存について既存の港運事業者へ相談したところ、茨城港常陸那珂港区の拡充により新港の完成自動車は今後減少傾向が予測されていること、フェリー乗船車両は一定時間に集まり出航することから共存は可能であるとの見解であったことから、新港地区でのフェリー受入について検討に入りました」と横須賀市はまるで協議による合意を得たかのように説明しています。

 横須賀市みなと振興部長はさらに「(2018年8月に)私が直接、港運事業者に出向き、むこうの意向を確認した」とも発言していますが、事実は異なります。

 弊社からは「横須賀市がそこまで覚悟を決めてやるのであれば、検討させてください。但し、我々に不利益が生じる場合は、できません」と伝えたのが真実です。

 さらに「具体的な提案がなければ、共存が可能かどうかを判断できない。フェリー就航に伴う新港ふ頭の利用計画を早期に示してほしい。まずは共存可能な提案を示すのが先ですと繰り返し求めてきました。

 しかし、実際に利用計画の素案が示されたのは、それから1年後の2019年9月でした。

 自動車専用船やマグロ冷凍船が着岸する岸壁にフェリーに車を誘導するスロープや旅客ターミナルなどが建設される内容で、港湾運送事業者16店社による「横須賀港運協会」で検討し、「既存の荷役ができなくなり、とても受け入れられない。共存は不可能」との結論を出しました。

 2019年10月17日には、みなと振興部長に直接「港運協会としてフェリー就航に反対する」旨伝えましたが、横須賀市は私たちの意思を関係各者に伝えなかったのか、フェリー会社は2カ月後の2019年12月下旬、国土交通省に「フェリー航路新設」を申請しました。

 こうした経緯は、2019年11月1日に開催した「横須賀港長期構想検討委員会」議事録(横須賀市が同会運営を委託している公益社団法人日本港湾協会が作成)にすべて記録されています。

 みなと振興部長もこの会議で、「確かに10月17日ですか、港運協会さんから口頭で反対の表明というのを私が受けました」と認め、「私としてはこの長期構想、あるいは港湾計画の改定の中で、またもんでいきたいなと」と言及しています。

 横須賀市は市議会等の公の場で「横須賀港運協会がフェリー就航に反対したのは、2020年1月17日の“港運関係団体賀詞交歓会”の場である」と度々説明しています。しかしこれは、フェリー会社が国土交通省に航路新設を申請した2019年12月より後に弊社や協会が反対を言い出したように見せかけるための「印象操作」にほかならないと考えています。

 そもそもフェリー会社による航路申請を協会、弊社とも承知してなく、横須賀市がこの事実を我々に伝えることもありませんでした。

もとより、地元事業者が反対を表明している中で、申請がなされるとは考えもしませんでした。

 その後も実際に港湾計画改定の前提となる港湾審議会が開かれることなく、フェリー会社による航路新設の申請が先行することになり、来年2月に開催予定の港湾審議会でも、「この問題は議題にかけない」と横須賀市は表明しています。

 横須賀市の行政運営は不誠実としかいいようがございません。


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