雇用をまもりたい

横須賀新港-新門司港を結ぶフェリーが就航したとき、横須賀新港でずっと事業をしてきた既存の港湾事業に支障が出るだけでなく、事業者の雇用が失われる懸念すらあると私たちはみています。


フェリー就航で業務にもっとも大きな影響がでるのは、完成自動車の海外輸出事業と冷凍マグロの輸入事業です。

それらとその関連事業に従事する人数は、200人以上になります。


企業は仕事だけではなく、従業員も、またそのご家族までも負っていると言って過言ではありません。

ただでさえこのコロナ禍、万一、事業が立ち行かなくなりこれだけの雇用が失われたとしたら取り返しのつかないことになります。





フェリー就航で起こると思われる問題は、まず、公共ふ頭であり国際貿易港(重要港)である横須賀新港の敷地が半分しか使えなくなることにあります。



(現段階の予想図:黄色部分がフェリー専用地、ピンク色部分が共有地、その他が既存事業者用地、

岸壁中央の建物はフェリー乗船ターミナル、その左に伸びるのは車路)



輸出車の最大積載量が仮に半分となった場合、荷主にとって横須賀新港を使うメリットはなくなります。

港湾運送業は荷主があってこそ成り立つ仕事です。荷主が新港を敬遠する、それは企業の廃業に直結する問題と言えます。


また、冷凍マグロの輸入作業に関してもその他の作業についても言えることですが、岸壁の真ん中にターミナルや車路といった恒久の建造物を建ててしまうと、作業がとても不便で危険になります。

それだけでなく、そもそも岸壁に船を泊めて作業することができない船すらでてくることになり、それは事業の存続にかかわる大きな問題と言えます。


ターミナル予定地は、もともと荷役の際にどの事業者でも使用できる荷さばき地だった場所です。

このもっとも重要な岸壁中央という場所をフェリーが占有し、業者に使わせないならば、市はフェリー以外の事業を軽視しているのだと思わざるをえません。


問題はフェリーの就航が始まってからだけではありません。

工事が着工された今もうすでに、荷さばき地はフェリー専用地に用地替えされてしまい使用できず、工事のため安全な作業の動線も確保できず、既存業者は本当に困っています。


さらに工事が進めば、SOLASの規定などから既存業者用スペースはもっと狭くなり、また、敷地内の道路工事など始まれば完成自動車などを置いておく野積み場の使用面積が減ります。


繰り返しになりますが、新港で作業ができない、それは事業の存続にかかわる問題です。

荷主が新港を敬遠する、それは企業の廃業に直結する問題です。


こういった私たちの意見に対し、市は「共存をお願いする」と言うばかり。

敷地面積を半分ずつ使用するから「共存」、とする市の言い分は到底納得できるものではありません。


さまざまな問題を再三指摘し、反対を表明し、私たち協会や既存業者は計画の見直しと工事の中止を求めてきましたが、意見が聞き入れられることはありませんでした。


もしこのままフェリー運航計画が進み、万一、既存事業者の事業が立ち行かなくなった場合、市はどのような責任をとるつもりでしょうか。


「フェリー就航によって雇用がうまれる」と市は言いますが、

200人以上の失業者がうまれてしまう可能性を、また、企業が廃業となる損失の可能性を、市はどのように考えているのでしょうか。


私たちは横須賀の港湾事業者の雇用をまもるべく、引き続き強く訴えていきたいと思います。





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報道関係宛声明文

報道関係宛声明文 令和2年12月16日 相模運輸倉庫株式会社 代表取締役社長 鈴木 稔 2018年12月、横須賀市から突然の「新規フェリー就航計画」が 発表され、提訴した今日まで次の3点の問題が明確になりました。 <3点の重要問題> 1.経済効果の検証 2.周辺住民への影響調査 3.既存事業者(港運協会)とフェリー会社との十分な協議 1、経済効果の検証 横須賀市長は「フェリー就航で物流だけでなく人